プログラム紹介

講座からワークショップ形式の演習、現場を体験する実践や合宿まで、充実のプログラムで
「ビジョンを描く力」「気づく力」「計画する力」「つながりを生む力」「運営する力」を手に入れるべく、多角的にプロジェクトを学びます。

基本からプロセス、運営まで学べる「講座プログラム」

アーツプロジェクト概論

―個と全体の創発性をつくり出す5つの力―

講師

中村 政人 (アーティスト)

“アーツ”という創造性を武器に、“プロジェクト”という戦略をいかに生み出すことができるのか? そのためには、私(個)に5つの力を与え、まち(全体)に挑まなくてはならない。では、いかにしてその5つの力を獲得できるのか? 事例を踏まえ議論する。

アーツプロジェクト史概論

―アーツプロジェクトの歴史を紐解く―

講師

加治屋健司 (美術史家/東京大学大学院総合文化研究科准教授)

過去のアーツプロジェクトを多角的に読み解きながら、歴史的な文脈や言葉、そこから生まれた特徴や課題について学んでいく。また過去の事例を知ることで、プロジェクトを実施する上での歴史や言説との関係性を考察していく。

プロジェクトとは何のために何をするのか

―さまざまなまちづくりの実践事例から学ぶ―

講師

清水義次 (都市・地域再生プロデューサー)

全国各地の都市・地域の再生事例にもとづく実践的な立場から、これからのまちづくりのあるべき姿やプロジェクトを始め、そして続けることに関する、実践プロセスやメソッドについて学ぶ。事例の検証からその当時感じていたリアルな想いまでを追う。

アーツプロジェクトの批評について

―これからのアーツプロジェクトを語るために―

講師

福住 廉 (美術評論家)

いまだ未成熟なアーツプロジェクトを評価するための言葉について、制度や歴史を踏まえながら実践的に考察していく。これからのアーツプロジェクトにふさわしい新しい批評言語とは? 自分(他者)のアーツプロジェクトを批評し、評価するための知見を養う。

地域文化とアートのキュレーション

―美術館の内と外をつなぐ事例から学ぶ―

講師

鷲田めるろ (キュレーター)

地域とアートの関わりの事例をもとに、美術館のなかだけでなく地域で行われるアートとそこに暮らす人々の未来の形を探る。金沢21世紀美術館に立ち上げから携わり、地域に向き合う企画を展開してきた経験から、その課題を整理する。

芸術祭のディレクション/経営/運営

―地方における芸術祭の在り方とその持続性―

講師

山出淳也 (NPO法人 BEPPU PROJECT 代表理事/アーティスト)

10年以上、アーティストや地域の人々と協働し、別府のまち等を舞台にアートプロジェクトを展開してきたNPO法人BEPPU PROJECTを例に、持続可能なアートプロジェクトのこれからの在り方や、運営体制の仕組みづくりについて考える。

地域の文化的価値に関する考察

―次世代へ向けた地域文化形成について―

講師

紫牟田伸子 (編集家/プロジェクトエディター/デザインプロデューサー)

文化や芸術は、ある土地やまちの人々のなかに、いかにして固有な文化的価値を形成するのか。東京の論理ではない、地方の、その土地ならではの次世代の地域文化を形成するプロジェクトについて、さまざまな事例をもとに考えていく。

アートの視点を通じた起業と経営

―プロジェクト運営に本当に必要なもの―

講師

遠山正道 (株式会社スマイルズ代表取締役社長)

プロジェクトを運営していく際にぶつかる壁や、それを乗り越えるために必要なさまざまなことを、自身のビジネスにおける経験をもとに講義。また世の中の仕組みや考え方を更新するきっかけとしてのアートについても考察する。

プロジェクト実現の資金調達について

―文化芸術に事業性を持たせるために―

講師

小田嶋 Alex 太輔 (株式会社EDGEof 代表取締役Co-CEO)

スタートアップでの実例をもとに「資金調達」の仕組みについて講義。いかにしてプロジェクトに事業性を持たせ、資金を集めるのか? EDGEofでの取り組みも交えて基礎的な事業計画の方法論を学び、芸術活動に事業性を持たせて資金調達を行う可能性を探る。

コミュニティデザインの実践例

―地域づくりの具体例とプロセスから学ぶ―

講師

山崎 亮 (コミュニティデザイナー)

地方都市や海外のさまざまな事例や、自身が携わってきたプロジェクト例などから、コミュニティデザインのモデルや実践例、方法などを学んでいく。また実際にディスカッションやワークショップなどを通じた学びも予定している。

プロジェクトのふるまい学

―ふるまいから生まれるプロジェクト―

講師

塚本由晴 (建築家/アトリエ・ワン/東京工業大学大学院教授)

自然、人、建築の“ふるまい”の観察を通して、地域文化を読み解く「ふるまい学」を実践的に学ぶ。そこからプロジェクトを構想することが、現代の暮らしについての考察となり、同時に、それを見直すきっかけとなる。

プロジェクトにおける会計

―価値あるプロジェクトを推進するために―

講師

山内真理 (公認会計士/税理士)

プロジェクトを健全に育んでいくために、プロジェクトの課題を可視化し、未来への推進力を与える道具でありコミュニケーションツールである「会計」についての概論や活用方法、さらにはプロジェクトを取り巻く制度についても学ぶ。

法律や権利について

―アート/ソーシャル・プロジェクトと法律―

講師

桶田大介 (弁護士/牛鳴坂法律事務所)

法律や契約と付き合い、社会におけるプロジェクトの位置付けを明確にする。商標を活用してプロジェクトを守る。新たな創造の手段として、社会的な“つながり”を整理し、プロジェクトを推進する方法のイロハを学ぶ。

東京を飛び出し、地域の現場で学ぶ「合宿プログラム」

地域リサーチ合宿@京都

―地域資源をリサーチし立案までを実践する―

日程

10月5日(金)〜8日(月)

場所

京都市内、福知山市内

京都市内と福知山市内で地域リサーチ合宿を実施。全国のスクール生が集い、京都市内・福知山市内いずれかでリサーチからプロジェクト立案・プレゼン・講評を行う。京都府が実施するアーティスト・イン・レジデンス事業『京都:Re-Search』と連携。

基本からプロセス、運営まで学べる「講座プログラム」

※実施は東京のみ

美術と教育を考える大写生大会@上野公園

―自分とは違う視点で“気づき”を得る―

講師

日比野克彦 (アーティスト/東京藝術大学教授)

子どもたちを対象とした写生ワークショップ(ドローイング等)に、ファシリテーターとして運営に関わる。プログラムを通じて自分とは違う視点の存在を意識することで、自身のアーツプロジェクトにおける多様な「気づき」を得るための実践とする。

なぜ『東京ビエンナーレ2020』を開催するのか?

―“ビジョン”と“計画”―

講師

中村政人 (アーティスト)

1970年「人間と物質」というテーマで開催された伝説的『東京ビエンナーレ』。50年後の現在『東京ビエンナーレ2020』が民間主導で計画されている。3331 Arts Chiyodaで開催中の同展企画プレゼン会場にて、本プロジェクトについてディレクター中村政人が全貌を語る。

喫茶ランドリー

―まちに開かれた場の創出例―

講師

田中元子 (株式会社グランドレベル代表取締役社長/建築コミュニケーター)

墨田区で営まれている“まちのみんなで利用する家事室がついた喫茶店”「喫茶ランドリー」。そこでは、あまねく人々の「やりたいこと」を応援する場が日々育まれている。「コミュニティ」や「つながり」の本質とは何か、実際に現場を体感しながら議論する。

ワークショップ形式で実践する「演習プログラム」

※実施は東京のみ

思考の流れを可視化するためのドローイング

―“ビジョンを描く力”をトレーニングする―

講師

中村政人 (アーティスト)

環境的、身体的刺激を感じ取りながら思考を促し手から支持体へとその意識を解放させていく。絵を描くのではなく、目と手は、床や壁と連続している事を意識し、ビジョンを感じ取り、可視化させるためのトレーニングを行う。

デザインとはどういった術なのか

―機能と文化と経済から考えるデザインの実践―

講師

佐藤直樹 (グラフィックデザイナー/デザインディレクター/絵画制作)

昨今よく耳にする「問題解決のためのデザイン」。しかし、現実にそんな特効薬のような事例は滅多にない。デザインは一部の好事家のたしなみなのか? 資金が豊富なプロジェクトに特有の手段なのか? 実践と結びつけ、“今”と“これから”に必要な「デザイン」を学ぶ。

会う力と写真と編集

―写真と編集をセットで考える―

講師

池田晶紀 (写真家)

はじめて会話したり、歩いたり、好きなモノを知ったりと、演習内でペアになったふたりだけの時間で感じ取った、相手のいいところを写真にして公開。他者によってつくられた”自分への見方”と”自分の見方”両方を共有し、楽しみながら自己確認する。