修了生の活動紹介

1期生

柳原 まどか

(コマド意匠設計室代表、デザイナー)

BEFORE 秋田に帰りデザイン事務所を起業地域資源を活かした取り組みを思考中

AFTER 「事業やプロジェクトの最終目的地を一緒に考えながら、地域や他業種の方と協働することで、自分の仕事にも拡がりが見え始めました。」

「地域で働く」を一歩深めるために

東京の建築事務所で働いた後、秋田のアートNPOでの勤務を経て、2年前に北秋田市で独立した柳原さん。 「北秋田に4年住んで、地域に馴染み始めた一方、これからのことも見据えて今一度知識を深め、色々な刺激を受ける機会が欲しいと思い受講を決めました。アートNPOから運営を引き継いだオルタナティブスペースで行う企画の仕掛け方を勉強したいと思ったことも、きっかけの一つです。」

他者との協働で、プロジェクトが拡がる面白さを知る

グループでは主にデザインを担当。文章の得意な人、面白いアイディアを発案できる人、みんなの意見をうまく集約できる人。様々な個性との出会いは、今までの価値観を大きく変えました。
「今までは全て自分一人でやりたいという思いが強かったのですが、グループメンバーとの協働によって、他者に委ねることでプロジェクトが拡がりをもつことを実感しました。リソースを効率的に活用するという観点だけではなく、自分の得意や専門性を再認識することにも繋がりました。」
スクール修了後は、古民家ゲストハウスのリノベーションや、内装木質化を推進する土着ベンチャー企業と共に観光案内所の内装設計などを行ないがらも、自治体や商工会などの地域団体のプロジェクト企画制作も行うようにもなったりと、活動の幅を拡大させている柳原さん。
「新しいプロジェクトが始まったときには、この人にこれを頼んでみようかな、と積極的に声をかけるようになりました。関わりを持っていただくことで、活動の内容についても理解してくださり、そこから新しい繋がりが生まれています。職業は変わりませんが、仕事の仕方は変化しつつあるように感じます。」

グループプロジェクトの継続と、北秋田でのこれから

2017年9月には「大ちがいな3人」と題し、地域の方々にプロジェクトスクールの活動を報告する意味を込めて、スクールのメンバーとともに、グループプロジェクトの発展版の企画を北秋田で開催。メンバーとはこれからも仕事を一緒にしたり、出展することを計画されているようです。
「スクールで培ったことの一つに、『プロジェクトの最終目的地はどこなのか、関わる人たちとしっかり共有する』が挙げられます。地域では、作るもののイメージはあっても、それが何のため・誰のために存在するのか議論がされないままのことが多いので、コンセプトを一緒に作ることの重要性に気づき、仕事に活かすようになりました。引き続き、地域に根をはりながら、よそ者視点を忘れず、外と内とのハブの役割を務められればと考えています。」

職能と経験を生かして、自治体・企業等とのプロジェクト連携を多数展開

  • 森吉山麓ゲストハウス「ORIYAMAKE」のリノベーション設計。
  • 秋田内陸縦貫鉄道の地域活性化企画「夢列車プロジェクト」にデザイナーとして参画。 来年4月車両完成予定。
  • 自治体・商工会との協働による町コン企画「きたあきたから」企画制作。
    来年は移住ツアーを実施予定。
  • 観光案内所をリニューアルした内装木質化プロジェクト(設計に従事)では 「ウッドデザイン賞2017」に入賞。
  • プロジェクトスクール@3331のグループプロジェクトの発展版を北秋田で開催。 (「大ちがいな3人」)